美しい肌は全ての女性が求めるものですが、美肌の元と言える美肌菌の存在はあまり知られていません。
美肌菌は外部刺激から肌を守る・肌のバリア機能を回復する・肌を健康的な状態に整える役割を持っている皮膚常在菌の一つで、1000以上の種類があり、そのバランスは人によって違います。
この記事では美肌菌についての基本的な知識とともに、美肌菌を育てて美しい肌を手に入れる・維持する方法を説明していきます。
美肌菌について理解を深めたいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。
皮膚常在菌とは
画像引用元：https://kireikirei.lion.co.jp/shukan/barrier/
美肌菌は肌の表面に存在する皮膚常在菌の一つです。まずは皮膚常在菌について説明していきます。
肌の表面にいる常在菌のこと
皮膚常在菌とは、人間の皮膚表面や毛穴の中にいる菌のことで、皮膚を守る働きをしているものが多いです。
具体的には約20種類・数百億個もの皮膚常在菌が私たちの全身に存在しています。
それぞれのバランスを保つことが大事！
皮膚常在菌の多くは肌を健康な状態に保つために存在しているものの、それぞれのバランスが崩れてしまうと、その作用が肌トラブルにつながる恐れがあります。
例えばアクネ菌は、本来であれば肌を弱酸性に保ち病原性の細菌の増殖を防ぐ役割を持っていますが、皮脂分泌が多くなると増殖してニキビの原因になります。
皮膚常在菌のバランスが整えられていることが、美しい肌につながるのです。
肌に存在する皮膚常在菌の種類
ここでは、肌に存在する皮膚常在菌を3種類に分けて説明します。
善玉菌（美肌菌）
肌を美しく保つ役割のある皮膚常在菌のことを善玉菌（美肌菌）と言います。
善玉菌は悪玉菌の増殖を抑えて、肌のバリア機能をサポートします。
代表的な善玉菌である表皮ブドウ球菌は汗や皮脂を餌としており、皮膚のバリア機能を保つためのグリセリンを生成します。
肌を弱酸性に保つ・黄色ブドウ球菌の増殖を防ぐ役割を持っているのです。
表皮ブドウ球菌は肌角層に存在するため、肌の洗い過ぎ・摩擦による強い刺激などによって、減少してしまいます。
悪玉菌
悪玉菌は増えすぎると肌トラブルを招く皮膚常在菌のことで、黄色ブドウ球菌がその代表例です。
黄色ブドウ球菌は皮膚表面や毛穴に存在し、肌がアルカリ性に傾くと増殖して炎症を起こします。
傷が化膿する原因であり、アトピーとの関連性もあると言われています。
表皮ブドウ球菌が減ると、黄色ブドウ球菌が増殖しやすくなるでしょう。
日和見菌（ひよりみ菌）
日和見菌は、肌の状態によって作用が変わる皮膚常在菌のことで、善玉菌が多い状態では肌に良い影響を与え、悪玉菌が増えると肌に悪い影響を与えます。
代表的な例にアクネ菌があり、普段は肌の保湿を助けますが、皮脂が増えると皮膚を刺激してニキビを生んでしまいます。
皮膚常在菌のバランスが変化する原因
皮膚常在菌が常に整えられてバランスの取れた状態であれば、肌トラブルは起こりません。
しかし、皮膚常在菌は日常的に起こり得る些細なことで、そのバランスを崩してしまうのです。
皮膚常在菌のバランスが崩れてしまう理由には、どのようなことがあるのでしょうか？
年齢、紫外線、食生活など原因はさまざま
皮膚常在菌は年齢・紫外線・食生活などさまざまな原因によってバランスを崩してしまいます。
生活習慣の乱れやストレスなども関係するため、そのバランスが崩れる全ての要因を排除することは難しいと言えるでしょう。
気温の変化・湿度の変化など外的要因が関係することも多いです。
美肌菌を育てる対策方法
皮膚常在菌のバランスは些細なことで崩れやすいとお伝えしましたが、多くの美肌菌が育っていれば、悪玉菌の異常繁殖が抑制されて、肌トラブルが起こりにくくなります。
つまり、美肌菌を育てるために、美肌菌に良い習慣が身に付いていれば、外的要因に左右されない肌が手に入ると言えるのでしょう。
ここからは、美肌菌を育てるやり方を説明しますので、ぜひ参考にしてください。
保湿をする
美肌菌は、乾燥している肌では生息できません。
十分な水分で潤った肌環境を用意し、美肌菌を育てましょう。
そのためには、乾燥しやすい秋・冬はもちろん、冷暖房による乾燥を防ぐために、一年中肌の乾燥対策をしてください。
肌を労る高保湿・低刺激設計のスキンケア用品を使用し、必要であれば美肌菌を育てるためにの栄養である乳酸菌を含んだ化粧水や美容液を使うと良いでしょう。
美肌菌対策のスキンケア用品は数多く存在するため、その他の効果も比較して自分に最適なものを探してください。
こまめな紫外線予防をする
紫外線は肌から潤いを奪うだけでなく、細胞そのものを弱体化させてしまいます。
肌が弱っていると、美肌菌も増えにくくなるのです。
日焼け止めをしっかりの塗る・数時間おきに日焼け止めを塗り直すなどの対策の他、日傘・帽子・UVカットの衣類なども使って紫外線から肌を守ることを習慣化させましょう。
また、紫外線は夏以外の季節はもちろん曇りの日や雨の日にも降り注いでいます。
季節や天候に関わらず、毎日紫外線対策をしてください。
洗顔時に洗いすぎずに擦りすぎない
過度な洗顔は肌に必要な皮脂まで奪い、肌を乾燥させてしまいます。
また、摩擦によって肌を傷つける恐れもあるでしょう。
洗顔時には熱過ぎるお湯を使わずに体温と同じくらいの温度のお湯で優しく汚れを洗い流し、ふんわりとタオルで包み込むように水分を取り除いてください。
また、洗浄成分の強過ぎる洗顔料の使用も避けるべきです。
自分の肌質に最適な洗顔料を使うようにしましょう。
食物繊維や発酵食品の摂取
美肌菌を育てるためには、腸内環境を整える食物繊維・発酵食品を積極的に摂取しましょう。
便秘などで腸内環境が乱れることによって増殖した悪玉菌や活性酸素は、血液を通して全身に運ばれ、美肌菌にも悪い影響を与えるのです。
食物繊維の豊富な食べ物の代表にはきのこ・わかめ・さつまいもなど、食事に取り入れやすい発酵食品の代表にはチーズ・納豆・キムチ・ヨーグルトなどがあります。
食物繊維や発酵食品の他にも、栄養バランスの取れた食生活を心掛け、便秘のない健康的な腸内環境を維持しましょう。
十分な睡眠を摂る
睡眠が不足すると、美肌菌は育ちにくくなります。
特に体内の細胞や組織が再生・修復される時間帯と呼ばれている夜22時〜深夜2時には眠って肌を労るようにしましょう。
睡眠の質にこだわるために、入浴して体を温める・就寝前にブルーライトを浴びない・寝る前に飲食をしないなどの工夫も必要です。
美肌になるための習慣やケア方法
美肌菌を育てていけば肌のバリア機能が高くなり、些細なことでは肌トラブルにつながらないようになります。
同時に美肌のためのケアを進めれば、より早く美肌が手に入るでしょう。
詳しい美肌のスキンケア方法や習慣について
美肌のためのスキンケア・生活習慣については、こちらの記事を参考にしてください。
いつまでも美しい肌でいるために、正しい知識を身につけましょう。
まとめ
肌を美しく保つための皮膚常在菌である美肌菌について、その基本的な知識や育て方を紹介いたしました。
美肌菌をサポートする生活やケアを続ければ、いつまでも美しい肌を保てるようになるでしょう。
自分に最適な方法を見つけ、美肌菌を育ててください。
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